敷金(しききん)とは賃貸物件を借りる際に、家主さんへ一時的に預けておくお金のことです。家賃を滞納したり、部屋に大きな傷や汚れがあったりした場合に、そこから費用が充てられる「保証金」のような役割があります。
礼金とは違い、原則として問題がなければ退去時に返ってくるお金です。ただし、部屋のクリーニング代や、借りた人がつけた傷などを直す費用が差し引かれるのが一般的で、これを「敷金精算(しききんせいさん)」と呼びます。金額は家賃の1〜2ヶ月分が目安です。
敷金で損しないための確認ポイント
1. 契約書で返還条件を確認
敷金の金額や使途、そして「何が引かれて、いつ、いくら返ってくるのか」は、必ず契約書で確認しましょう。「敷金償却」など、一部が戻らない特約がないかも要注意です。
2. 初期費用総額を把握
敷金は返ってきますが、契約時にまとまったお金が必要です。家賃や礼金、仲介手数料などを含めた「初期費用」の総額を把握し、無理のない資金計画を立てましょう。特に年金生活の方やシニア層は、負担をよく確認してください。
3. 「敷金なし」は別途費用に注意
初期費用を抑えられる「敷金なし」物件も増えていますが、保証会社への加入が必須だったり、退去時に別途清掃費や原状回復費を請求されるケースがあります。最終的にかかる費用とタイミングをしっかり確認しましょう。
4. 入居時の状態を記録
退去時のトラブルを防ぐため、入居前に部屋の傷や汚れを写真や動画で記録しておきましょう。もともとあった損傷を証明でき、不必要な修繕費用を防げます。
5. シニア向け物件の特約を確認
シニア歓迎の賃貸では、バリアフリー改修費が引かれにくいなど、敷金精算に関して柔軟な対応をしてくれることがあります。事前に方針を確認しておくと安心です。