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【定年後もイキイキ働く③】後悔しない仕事選び|自分に合った仕事を見つけるヒント

この記事は、特集「定年後もイキイキ!60代・70代のための仕事・年金・働き方ガイド(全5回)」の第3回です。

「定年後も何か新しいことに挑戦したい」「社会とつながり続けたい」そんなシニア世代の仕事選びでは、収入だけでなく、やりがい、健康維持、無理のない生活リズムが重要です。この記事では、ご自身の希望に合った仕事を見つけるための具体的なヒントをご紹介。

後悔しないセカンドキャリアの第一歩を踏み出しましょう。

後悔しない“シニアの仕事選び”とは?まず見直したい4つのポイント

シニアの仕事選びは、単なる収入補填の手段ではありません。長年のキャリアで培った知識や経験を活かしたい、新しい世界に挑戦したい、地域社会に貢献したいといった、多様な思いを実現する場となります。

仕事選びを考えるとき、もちろん収入は大切ですが、それ以上に「自分にとってのやりがい」や「どんな働き方なら健康を維持できるか」、「無理のない生活リズムで続けられるか」といった視点が非常に重要になります。

ただし、仕事を選ぶ際には「昔はできたから」と体力を過信してしまったり、「誰かに勧められたから」といった理由で選んでしまうと、思わぬミスマッチにつながることもあります。自分の生活リズムや価値観に本当に合っているかを丁寧に見極めることが、後悔のない選択につながります。

そのためにも、自分の体力や希望条件、過去の経験などを一度じっくり棚卸ししてみることが大切です。
次の項目を参考に、「自分に合った働き方」を具体的にイメージしてみましょう。

1. 「体力・健康」との折り合いは?無理なく続けるための自己分析

・週に何日、1日に何時間働けますか?
・立ち仕事、座り仕事、体を動かす仕事、どれが合っていますか?

体力的に無理なく続けられる範囲を具体的に書き出してみましょう。
例: 「週3日、午前中のみ」「座って集中する作業が好き」「毎日ウォーキングしているので、少し体を動かす仕事も大丈夫」など。

「譲れない身体的な条件」や「体力的に無理なく続けられる働き方のスタイル」を明確にすることで、応募する職種や労働条件の候補を絞り込めます。

2. 「経験・スキル」の棚卸し!ご自身の「得意」は?

・これまでの職務経験で、一番長く続けてきたことは何ですか?
・仕事で人から感謝されたことは?「ありがとう」と言われたのはどんな時ですか?
・趣味やボランティア活動で、誰かに教えたり、手助けしたりした経験はありますか?

例: 「経理事務が長く得意」「料理教室のボランティア経験がある」「PC操作なら誰にも負けない」など。意外なスキルが見つかるかもしれません。

書き出した「得意」や「経験」は、ご自身の強みとなり、応募時のアピールポイントになります。未経験の仕事でも、これまでの経験が意外な形で活かせることもあるでしょう。

3. 「やりがい・興味」の深掘り!何をしている時が楽しいですか?

・どんな時に「面白い」「楽しい」「役に立てた」と感じますか?
・どんな社会貢献に興味がありますか?地域との関わりは?
・働くことで、どのような「達成感」を得たいですか?

例: 「人と直接話すのが好き」「困っている人を助ける仕事」「新しい知識を学ぶのが好き」など。

仕事へのモチベーションを長く維持するためには、「やりがい」は収入と同じくらい大切です。ご自身が何に喜びを感じるのかを知ることで、働きがいのある仕事が見つかるはずです。

4. 「生活リズム・優先順位」の明確化!譲れない条件はありますか?

・家族との時間、趣味の時間、休養の時間、どれを一番大切にしたいですか?
・通勤時間や通勤手段、服装、勤務地など、譲れない条件は?
・「収入」はどの程度必要ですか?

例: 「孫の送り迎えがあるので午前中だけ」「自宅から自転車で通える範囲」「最低でも〇万円は欲しい」など。

これらの条件は、求人情報を探す際の「フィルター」として機能します。優先順位を明確にすることで、膨大な求人の中から本当に自分に合うものを見つけやすくなります。

実際に長く活躍しているシニアの声

定年後の仕事は、生活にハリと新しい地域とのつながりをもたらします。住み替えなどで生活環境が変わった場合でも、仕事は新しい居場所や安定した生活リズムを作る上で非常に重要です。ここでは、多様なライフスタイルで活躍しているシニアの事例をご紹介します。

週3日カフェ勤務で人とのつながりを楽しむAさん(70代)

人と話すのが好きなAさん(72歳・女性)は、退職後は家にこもりがちだった日々に変化がほしくて、近所のカフェの求人を見つけました。

「最初は不安もありましたが、お客様からの“ありがとう”の一言が何よりの励みです。体力的には立ち仕事でも、無理のない勤務日数なので、毎日が楽しみになりました。この仕事が、新しく暮らす地域での初めてのつながりになり、生活が豊かになりました。」

IT経験を活かし、在宅で貢献するBさん(60代)

Bさん(65歳・男性)は、長年のIT経験を活かして、定年後はオンラインで若手起業家のサポートを行っています。

「定年後はゆっくり過ごすつもりでした。しかし、友人からオンラインで若手起業家へのコンサルティングを頼まれ、自分の経験が活かせることに喜びを感じ、今では数社と契約しています。自宅で好きな時間に働けるので、体力的な負担もなく、自分の知識が人の役に立っていると感じられるのが嬉しいですね。」

学童見守りで地域とつながるCさん(60代)

Cさん(68歳・女性)は、「人の役に立ちたい」と地域の学童保育で週4日、子どもたちの見守りをしています。

「孫と同じくらいの年代の子どもたちの元気な姿にふれ、毎日が刺激的です。“ありがとう”の声や、笑顔を見るたびに、働く喜びを感じます。自宅から無理なく通える距離で、若い人たちとの関わりが持てるのもよい刺激になっています。」

ひとり暮らしにリズムと安心をもたらすDさん(70代)

Dさん(70歳・男性)は、ひとり暮らしの生活に張りを持たせようと、地域の公園清掃の仕事を週3日始めました。

「朝起きて外に出るだけで気分が変わります。挨拶を交わす人が増えて、孤独感も薄れました。少しの収入ですが、規則正しい生活と人との関わりが何よりありがたいですね。この収入が、毎月の家賃の一部を補い、金銭的な安心にもつながっています。」

賢い働き方で安心のシニアライフを

シニアの仕事選びは、健康、やりがい、無理なく続けられるリズムを見つけることが成功の鍵です。

まずは、この記事でご紹介した「自分探し」のヒントを参考に、ご自身の希望や条件を具体的に整理することから始めてみましょう。 無理のないペースで、生活に張りを与え、充実感を得られる仕事を選ぶことが、セカンドキャリア成功への大切な一歩となります。

働き方を見直して安定した収入を確保できると、将来の暮らし方について選べる幅が大きく広がります。「どこで、どのように暮らしたいか」を落ち着いて考えられるようになるのも、収入に少しゆとりがあるからこそです。

第4回では、60代・70代に人気の職種10選について解説します。

このシリーズの記事一覧(全5回)

鶴田智美筆者:鶴田智美(つるたともみ)
大手求人サイトにて、転職希望者のサポート業務に携わってきました。履歴書の添削やキャリア相談を通じ、年齢やライフステージに合わせた「自分らしい働き方」の大切さを感じてきました。この経験を、記事を通じて皆様にお届けします。 

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